2016年 05月 14日
No.3170 5月14日(土):「プロ経営者」でも通用しない時代 |
※毎週土曜日は「学長に訊け!」です。
こんにちは。遠藤です。今週の「学長に訊け!」はお休みです。
さて、「プロ経営者」といわれるベネッセHDの原田泳幸会長兼社長の退任が発表されました。
有料メルマガで取り扱おうかと思いましたが、明日の内容とセットにしたいので、本日に記します。
数日前、2016年3月期の同社の連結経常利益が前期比67.5%減の87.3億円になることが報じられたと思ったら、その翌日に原田氏の退任が発表されました。
2017年3月期も前期比48.5%減の45億円に落ち込む見通しとなり、これで同社は3期連続減収、4期連続減益となります。
原田氏は2014年6月に再建を任されての就任でしたが、2期連続での業績悪化となり降板となりました。
私は原田氏の考え方から数多くのことを学んできたので、大変残念です。
ただ、原因もあると思います。
それは就任直後に起きた大規模な情報漏洩問題・・ではありません。
もちろん、この影響は「大きすぎる」と思いますが、もっと根本的な問題があるように思えます。
次週のメルマガで紹介予定の本の中に「後継者の考え方」という記載がありました。
それを図で表すと、縦軸が「価値観、理念の共有度」で、横軸が「仕事力、実績」となります。
この図は的確だと私は思います。
原田氏は横軸の「仕事力、実績」は「完璧」ですが、ベネッセという教育事業に対する縦軸の「価値観、理念の共有度」は不十分だと思うのです。
もちろん、これはマクドナルドでも同じ状況だったと思います。
原田氏にハンバーガーに対する信念や情熱があったとは思えないからです。
が、「ハンバーガー」と「教育」では売っているものが違います。
前者は「モノ」であり、後者は「人」であり「成果」です。
後者は特に「価値観、理念の共有度」等がなければ、通用しないと思います。
さらに前者はチェーンオペレーションの土台が既にできていたので、「商品」をそのままにしながら、「しくみ」で業績を改善することが可能でした。
なので「本社主導」による業績改善ができたのだと思います。
原田氏は引き際も良くありませんでした。
明らかにマクドナルドの業績が悪化してきたタイミングで「後継者が育った」と発言して、同社を去っていきました。
このあたりから私も原田氏の発言等にあまり注目しなくなりました。
私はかねてから多くの有識者が言っている「経営力があれば、業種に関係なく社長として通用する」という意見に疑問がありました。
その「答え」が本件で出たように思えます。
要はどれだけ仕事力や実績があったとしても、その商品やサービスに対する志や理念や情熱がなければ通用しない時代になっているのです。
※類似業種とか経営課題の根本に共通性があれば通用する。
フィットネス業界にも同様の経営者がたくさんいます。
志も理念も情熱も持っていないのに、社長をやっている人がたくさんいます。
フィットネス事業も「人ビジネス」のはずなのですが、それでもやっていけるのは実体が「不動産ビジネス」だからです。
私は「同志」が、いつかそういう会社を見切ってくれることを願っています。
また、「今後はヘルスケアの時代だ」とばかりに、志も理念も情熱もない人たちが参入してきています。
こういう企業、こういう人たちが今後、どうなるか。
見ていればわかります。
私の「失敗するであろう事業ファイル」はたまる一方ですから(笑)
*****************
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こんにちは。遠藤です。今週の「学長に訊け!」はお休みです。
さて、「プロ経営者」といわれるベネッセHDの原田泳幸会長兼社長の退任が発表されました。
有料メルマガで取り扱おうかと思いましたが、明日の内容とセットにしたいので、本日に記します。
数日前、2016年3月期の同社の連結経常利益が前期比67.5%減の87.3億円になることが報じられたと思ったら、その翌日に原田氏の退任が発表されました。
2017年3月期も前期比48.5%減の45億円に落ち込む見通しとなり、これで同社は3期連続減収、4期連続減益となります。
原田氏は2014年6月に再建を任されての就任でしたが、2期連続での業績悪化となり降板となりました。
私は原田氏の考え方から数多くのことを学んできたので、大変残念です。
ただ、原因もあると思います。
それは就任直後に起きた大規模な情報漏洩問題・・ではありません。
もちろん、この影響は「大きすぎる」と思いますが、もっと根本的な問題があるように思えます。
次週のメルマガで紹介予定の本の中に「後継者の考え方」という記載がありました。
それを図で表すと、縦軸が「価値観、理念の共有度」で、横軸が「仕事力、実績」となります。
この図は的確だと私は思います。
原田氏は横軸の「仕事力、実績」は「完璧」ですが、ベネッセという教育事業に対する縦軸の「価値観、理念の共有度」は不十分だと思うのです。
もちろん、これはマクドナルドでも同じ状況だったと思います。
原田氏にハンバーガーに対する信念や情熱があったとは思えないからです。
が、「ハンバーガー」と「教育」では売っているものが違います。
前者は「モノ」であり、後者は「人」であり「成果」です。
後者は特に「価値観、理念の共有度」等がなければ、通用しないと思います。
さらに前者はチェーンオペレーションの土台が既にできていたので、「商品」をそのままにしながら、「しくみ」で業績を改善することが可能でした。
なので「本社主導」による業績改善ができたのだと思います。
原田氏は引き際も良くありませんでした。
明らかにマクドナルドの業績が悪化してきたタイミングで「後継者が育った」と発言して、同社を去っていきました。
このあたりから私も原田氏の発言等にあまり注目しなくなりました。
私はかねてから多くの有識者が言っている「経営力があれば、業種に関係なく社長として通用する」という意見に疑問がありました。
その「答え」が本件で出たように思えます。
要はどれだけ仕事力や実績があったとしても、その商品やサービスに対する志や理念や情熱がなければ通用しない時代になっているのです。
※類似業種とか経営課題の根本に共通性があれば通用する。
フィットネス業界にも同様の経営者がたくさんいます。
志も理念も情熱も持っていないのに、社長をやっている人がたくさんいます。
フィットネス事業も「人ビジネス」のはずなのですが、それでもやっていけるのは実体が「不動産ビジネス」だからです。
私は「同志」が、いつかそういう会社を見切ってくれることを願っています。
また、「今後はヘルスケアの時代だ」とばかりに、志も理念も情熱もない人たちが参入してきています。
こういう企業、こういう人たちが今後、どうなるか。
見ていればわかります。
私の「失敗するであろう事業ファイル」はたまる一方ですから(笑)
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by fitnessbiz-01
| 2016-05-14 18:14