2016年 11月 19日
No.3359 11月19日(土):学長に訊け!Vol.192(通巻382) |
※毎週土曜日は「学長に訊け!」です。
【今回のご相談】
「先日、私が新入社員時代にトレーナーとして勤務していた店舗に行った際、その当時から在籍されているお客さまに『この会社は今いる会員を全然、大切にしなくなったね』という言葉をいただきました。日々、入会数、会員数といった『会社視点』に目を奪われ、『お客さま視点』を失っている自分に気づきましたが、それ以上にこのような『厳しい一言』をもらわないと、問題意識が生じないことに危機感を持ちました」
【現場たたき上げの遠藤からのアドバイス】
以前から言い続けていることですが、この議論のセンターピンは「ビジネスモデル」と「在籍ポジション」にあります。
が、このことを理解していない経営者が推定98%くらいいます。
だから、こういう問題(?)が起こってしまうのです。
1000回くらい言ってきたので、細かい説明は割愛しますが、そのクラブの「在籍ポジション」は「平均月間入会者数÷平均月間退会率」で決まります。
仮に会員数が3000名で、退会率が3%なら、そのクラブは毎月90名ずつ入会獲得しなければ、会員数を維持できません。
入退会の手続きだけでもそれなりのボリュームです。
来館率が30%あれば、毎日900名が来館します。
一定の時間帯に40%が集中するとすれば、館内には360名が滞在しています。
ジュニアスイミングスクールのように「10~15名に対して1名のコーチを配属するのが十分なサービスである」と考えたとすれば、スタッフは「24名~36名」が必要です。
が、実際にいるのは何名でしょうか?
人件費削減の煽りもあって、多くても10名程度でしょう。
しかも、「バイトだらけ」ときています。
これで「今いる会員さんを大切にするサービス」ができるでしょうか?
できるはずがありません。
では、十分な人員を配置すればいいのか。
大幅に利益が減るし、「人員を増やす=品質向上」ともなりません。
つまり、このような「ビジネスモデル」と「在籍ポジション」を取っている限り、「今いる会員を大切にするサービス」はできないのです。
「昔はできていた」というのであれば、開業時の会員数とか、関係性の深さとか、来館率とか、スタッフ数とか、社員の現場配置率とか、現在とは異なる条件が存在していたはずです。
こういうことを理解した上で「自分たちにとって最適なサービスは何か、最適な範囲はどこまでか」を考えるべきなのです。
イベントだって、誕生会だって、パーティーだって、サークルだって、セミナーだって、やれることはいくらでもあるはずです。
ちなみに、会員数が300名のモデルだとどうなるか?
関係性も深くなりますから平均退会率は1.5%くらいでしょう。
では、この時の「必要入会者」は?
「毎月4.5名」です。
平均退会率が1%なら、「毎月3名」です。
夢のような数字ではないでしょうか(笑)
確実に「今いる会員さんを大切にするサービス」が展開できるはずです。
私が運営しているFBL大学でいえば、新規募集は「年2回のみ」です。
それも合計で「3~4週間(20~30日)前後」です。
それ以外の期間、つまり、「年間335~345日(約92~95%)」くらいは、「今、いらっしゃる方々」に対するサービスしか実施していません。
正邪の問題ではなく、これなども「ビジネスモデル」と「在籍ポジション」を知っているからできるのです。
フィットネス業界の人たちは、こういうことを「知らな過ぎる」と思います。
その状態で「今いる会員さんを大切にすべき」と情緒的に言ったみたところで何も解決しません。
そういうことでは「衰退必至」だと思います。
*****************
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【今回のご相談】
「先日、私が新入社員時代にトレーナーとして勤務していた店舗に行った際、その当時から在籍されているお客さまに『この会社は今いる会員を全然、大切にしなくなったね』という言葉をいただきました。日々、入会数、会員数といった『会社視点』に目を奪われ、『お客さま視点』を失っている自分に気づきましたが、それ以上にこのような『厳しい一言』をもらわないと、問題意識が生じないことに危機感を持ちました」
【現場たたき上げの遠藤からのアドバイス】
以前から言い続けていることですが、この議論のセンターピンは「ビジネスモデル」と「在籍ポジション」にあります。
が、このことを理解していない経営者が推定98%くらいいます。
だから、こういう問題(?)が起こってしまうのです。
1000回くらい言ってきたので、細かい説明は割愛しますが、そのクラブの「在籍ポジション」は「平均月間入会者数÷平均月間退会率」で決まります。
仮に会員数が3000名で、退会率が3%なら、そのクラブは毎月90名ずつ入会獲得しなければ、会員数を維持できません。
入退会の手続きだけでもそれなりのボリュームです。
来館率が30%あれば、毎日900名が来館します。
一定の時間帯に40%が集中するとすれば、館内には360名が滞在しています。
ジュニアスイミングスクールのように「10~15名に対して1名のコーチを配属するのが十分なサービスである」と考えたとすれば、スタッフは「24名~36名」が必要です。
が、実際にいるのは何名でしょうか?
人件費削減の煽りもあって、多くても10名程度でしょう。
しかも、「バイトだらけ」ときています。
これで「今いる会員さんを大切にするサービス」ができるでしょうか?
できるはずがありません。
では、十分な人員を配置すればいいのか。
大幅に利益が減るし、「人員を増やす=品質向上」ともなりません。
つまり、このような「ビジネスモデル」と「在籍ポジション」を取っている限り、「今いる会員を大切にするサービス」はできないのです。
「昔はできていた」というのであれば、開業時の会員数とか、関係性の深さとか、来館率とか、スタッフ数とか、社員の現場配置率とか、現在とは異なる条件が存在していたはずです。
こういうことを理解した上で「自分たちにとって最適なサービスは何か、最適な範囲はどこまでか」を考えるべきなのです。
イベントだって、誕生会だって、パーティーだって、サークルだって、セミナーだって、やれることはいくらでもあるはずです。
ちなみに、会員数が300名のモデルだとどうなるか?
関係性も深くなりますから平均退会率は1.5%くらいでしょう。
では、この時の「必要入会者」は?
「毎月4.5名」です。
平均退会率が1%なら、「毎月3名」です。
夢のような数字ではないでしょうか(笑)
確実に「今いる会員さんを大切にするサービス」が展開できるはずです。
私が運営しているFBL大学でいえば、新規募集は「年2回のみ」です。
それも合計で「3~4週間(20~30日)前後」です。
それ以外の期間、つまり、「年間335~345日(約92~95%)」くらいは、「今、いらっしゃる方々」に対するサービスしか実施していません。
正邪の問題ではなく、これなども「ビジネスモデル」と「在籍ポジション」を知っているからできるのです。
フィットネス業界の人たちは、こういうことを「知らな過ぎる」と思います。
その状態で「今いる会員さんを大切にすべき」と情緒的に言ったみたところで何も解決しません。
そういうことでは「衰退必至」だと思います。
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by fitnessbiz-01
| 2016-11-19 18:17